カウンセリング・セラピー

カウンセリングとは…

大垣 岐阜 各務原のメンタルケア カウンセリングルームYou&愛

みなさん、こんにちは。
プロフェッショナル心理カウンセラーの溝俣ともみです。

今日はクリスマスイブですね。この時期になると、思い出す映画があります。

それは「Merry Christmas!~ロンドンに奇跡を起こした男~」という映画です。
いまから5年前次女にせがまれ、ふたりで観に行った映画です。チャールズ・ディケンズという小説家が書いた「クリスマス・キャロル」という小説の創作過程を描いた映画でした。その小説は、現在のクリスマスをつくったと言われている小説だそうです。 名作がどのようにして世に送られたのか、その過程がユニークでファンタジー感たっぷりに描き出されている映画でした。

Merry Christmas! ロンドンに奇跡を起こした男 : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)

ディケンズは小説の創作活動の最中、彼の生み出したキャラクターたちとたくさん会話をしています。そのやり取りがまさに、こころの中に潜んでいる過去の自分が映し出されていて、わたしには、ディケンズがカウンセリングを受けているようにも思えました。彼の場合、幼少時代の記憶に基づくトラウマや、その根底にある父親への憎しみなどが語られていたと思います。

小説家や役者など、表現をすることを仕事にしている人たちは、その生業のなかで、自分の記憶をたどりながら感情を表現していくという作業をよくします。カウンセリングでも、同じようなことをすることがあります。過去の自分が感じていた感情を、現在の自分が体感し、カウンセラーと一緒にそのときの自分を癒してあげる、それがセラピーというものです。

表現を仕事にしている人は、カウンセラーではありません。過去の記憶にアプローチをし、そのときの感情を体感しても、誰かと一緒に過去の自分を癒してあげることはできません。創作者や表現者は、己の身を削って表現を作り上げていくのです。それは、まさにいばらの道ともいえるでしょう。そして、ディケンズもかつての記憶を創作活動のなかで扱っていくうちに、自分のこころの闇に押しつぶされそうになっていきます。

ですが、かれは孤独ではなかった…家族がいたからです。

そのことが、自らの力で自分自身を救い出すことにつながりました。彼を最終的に救ったのは、自分を苦しめていた父親が実は、誰よりも家族を愛し、いつも誰かの幸せを願っていた…幼いころ父親が繰り返し、彼に語っていたその言葉を思い出したのです。そして、小説が売れないことで家族を苦しめている自分とかつての父親をかさねることで、父親の本当の思いを、ようやく受け止めることができたのです。いま自分はこんなにも家族を愛し、その幸せを誰よりも願っている、父親も確かに自分たち家族を愛し、その幸せを大切にしていたのだ。そして、自分は確かに父親に深く愛されていた…そう思えたとき、彼はようやく父親と、自分自身を許すことができました。

なにかが自分のなかで、すとんと落ちるような感覚を味わう…心理学ではそういう体感を「統合」といいます。

統合感を味わったディケンズは、世の中の人の幸せを願いながら、スランプで書くことができなかった最終章を一気に書き上げたのでした。

芝居であれ、歌であれ、舞踊であれ、人のこころを動かす表現は、自分自身の気持ちと向き合い、それを表現することと向き合いながら、創作していくものであり、それを疎かにしていては、決して人のこころには響かない…カウンセラー人の感情の表現に触れる仕事です。だからこそ、私たちカウンセラーは、己と向き合うことを手放しなせん。自分という人間を丁寧に扱い、その思いを深く感じることで、初めて目の前の人の感情に触れることができる、それがひとのこころを動かす勇気や希望を育む原動力になるのです。あなたも一度、カウンセラーと一緒にあなた自身を表現してみませんか。

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